マッハ3で飛べる爆撃機「超音速爆撃機XB-70ヴァルキリー」です。
「超音速爆撃機XB-70ヴァルキリー」はアメリカ空軍の爆撃機で、米軍史上「最速、最大」の爆撃機と言われています。
因みにマッハ3は史上最速らしいです。
【超音速爆撃機XB-70ヴァルキリー】
XB-70ヴァルキリーは、アメリカ合衆国の北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)が開発した超音速爆撃機です。
1960年代に開発され、アメリカ空軍の戦略爆撃機として運用される予定でした。
XB-70ヴァルキリーは、巡航速度での超音速飛行が可能な大型の爆撃機でした。
特筆すべき特徴は、可変後退翼という形式の主翼を持っていたことです。
この翼は、低速飛行時には後退し、高速飛行時には前進して抵抗を減らすことができました。
また、大きな主翼と機体形状は、高速飛行時の熱に耐えるためにチタン合金を使用していました。
XB-70ヴァルキリーは、巡航速度でMach 3以上の超音速を達成することができました。
その性能と高い飛行高度により、敵防空網を突破して目標地域まで爆弾を運ぶことができると考えられていました。
しかし、開発費用の増大や技術的な課題などの問題に直面し、計画された量産は実現しませんでした。
実際に製造されたXB-70ヴァルキリーは、試験飛行と技術開発のために2機のみが製造されました。
しかし、1966年に行われた飛行中の事故で1機が失われ、その後、計画は中止されました。
現在、XB-70ヴァルキリーの唯一の残存機は、オハイオ州のナショナル・アメリカン・エア・フォース博物館で展示されています。
XB-70ヴァルキリーは、その優れた性能と特異なデザインから航空史において重要な存在とされています。
超音速飛行技術や高高度爆撃の研究に貢献し、後続の航空機開発にも影響を与えました。