頭蓋骨が頭頂部で適切に形成されず、脳が露出した状態になるまれな症状の「無脳症」の赤ちゃんんです。
笑顔は天使の様に可愛いですね。
【無脳症】
無脳症とは、胎児の脳の発育が阻害され、大脳半球が欠損または著しく小さくなる先天性疾患です。
脳幹や脊髄は正常に発達していることが多いため、呼吸や心臓の鼓動は維持されますが、意識や知覚、運動機能などの脳の働きが失われます。
無脳症の原因は、完全には解明されていませんが、遺伝的要因や環境要因の複合的な影響で起こると考えられています。
遺伝的要因としては、染色体異常や単一遺伝子疾患などが知られています。
環境要因としては、妊娠中の感染症や薬剤の服用、栄養障害などが考えられます。
無脳症の診断は、超音波検査やMRI検査によって行われます。
超音波検査では、妊娠18週頃から脳の形態異常を検出することができます。
MRI検査では、より詳細な脳の構造を観察することができます。
無脳症の治療法は、現在のところありません。
生後数日以内に呼吸不全や感染症などの合併症で死亡することが多いため、緩和ケアが中心となります。
日本では、無脳症の出生率は、10万人出生あたり0.2～0.3人です。
男女比は、男児にやや多くみられます。
無脳症の患者は、意識や知覚、運動機能などの脳の働きが失われるため、自立した生活を送ることは困難です。
しかし、近年では、医療技術の進歩により、生存率は向上し、より長く生きられるようになってきました。
また、地域の支援体制の充実により、患者と家族の生活がより安定して過ごせるようになりました。
